アメリカ合衆国のサラトガ競馬場で現地8月26日に行われた“真夏のダービー”ことGIトラヴァーズステークス(3歳、ダート2000m)は、ベルモントステークスの覇者で2番人気のアルカンジェロが道中3、4番手追走から直線入口で抜け出し、2着のディスアーム(6番人気)に1馬身差をつけて完勝した。
今年のトラヴァーズSにはアルカンジェロをはじめケンタッキーダービー馬メイジ(3番人気)、プリークネスステークスの勝者ナショナルトレジャー(4番人気)、そして2歳王者フォルテ(1番人気)と世代のトップホースが集結。この中でアルカンジェロは逃げ馬の背後の3、4番手をキープした。
アルカンジェロは最終コーナーの手前から動くと、2番手から押し切りを狙うナショナルトレジャーら3頭の外に持ち出されて直線に突入。後方から内ラチ沿いをすくうディスアームらの追撃を封じた。
有力馬では6番手で中間点を通過したフォルテが勝ち馬から8馬身差の4着に敗れたのをはじめ、ナショナルトレジャーはさらに1馬身3/4差の5着、メイジは最後方のまま見せ場なく7着に沈んだ。
アルカンジェロはベルモントSに続くGI制覇で、その前哨戦のGIIIピーターパンステークスから重賞3連勝。3月の初勝利から4連勝とし、このレースをレコード勝ちのアロゲートとともに史上16組目の父子制覇を果たした。
J.アントヌッチ調教師は女性として史上2人目のトラヴァーズS制覇。ニューヨーク州競馬協会(NYRA)の公式サイトによると、アントヌッチ師は「男女を問わず、あらゆるスポーツや業界のトップで何かを成し遂げることはギフトよ」と、厩舎をはじめ関係者に感謝。アルカンジェロを晩成として今後もレース間隔を空けていく方針を明かすとともに「この馬はもっとやれるし、歴史を作っていける」とコメントしている。
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